臨床検査技師が働く場所は、総合病院をはじめとして専門病院やクリニック、健診センターや保健所、衛生検査所、臨床検査センターなど、医療機関が主となります。このほか製薬メーカー、食品メーカー、医療機器メーカーなどにも働く場所があります。
ここでは主に医療機関の働く場所について説明していきます。
① 総合病院
規模が大きく施設が整った大学附属病院や総合病院では、検査施設も大きく、多くの検査技師が働いています。医療チームの一員として、医師の指示の下、決められた臨床検査を行います。病院には複数の診療科があるため、検査技術を幅広く身につけることができます。とくに高度医療を担う大学病院などでは、最先端の機器や技術に触れることも可能です。
② 専門病院・クリニック
病床数が少なく小規模の診療所かつ臨床検査技師も少人数で行っているところから、一人に求められる検査業務も多岐にわたり、業務は主に採血、心電図、超音波検査などの生理機能検査がメインとなります。
また他コメディカル職(看護師や診療放射線技師)とより近い距離で業務を行い連携することが重要になるため、テキパキと仕事をこなすことが必要になってきます。
③ 衛生検査所・臨床検査センター
病院から委託を受けた検査や検査機関でしか対応できないような特殊な検査も行える施設で、主に検体検査を行っており、多くの臨床検査技師が働いています。
特殊検査の得意分野を持っている企業が多く、具体的には病理分野や免疫分野、遺伝子分野が挙げられます。そのため、検体検査のスキルが向上し、専門性の高い検査に携わることができます。
④ 健診センター
病院とは異なり、健康診断(予防医療)を行っている医療施設で、臨床検査技師は健診項目となっている検査を行います。身長・体重・血圧などの測定や、心電図検査・超音波検査をはじめとする生理機能検査を実施しています。また異常が見つかった患者さんには、臨床検査技師が精密検査を受けるよう働きかけるのも重要な仕事の一つになります。