胚培養士とは
「胚培養士」とは、胚(受精卵)を扱う専門職です。
生殖補助医療において縁の下の力持ち、欠かせない存在となっています。
国内の体外受精件数と傾向
現在、体外受精で産まれた赤ちゃんの数は年々増えており、2021年に体外受精で産まれた赤ちゃんの数は過去最多の6万9797人となりました。11.6人に1人が体外受精で出生したことになり、そのほとんどに胚培養士が携わっています。
日本の出生率は年々減少し、また初産の平均年齢は年々上がっているのが現状です。
体外受精の治療件数も年齢別でみると、39歳が約4万件と最多で次いで40歳、41歳が多くなっています。
また2022年4月には不妊治療が保険適応となり、条件はあるものの今までよりも自己負担が少なく治療できる方が増えました。また、それだけではなく不妊治療を必要とする方は年々増加傾向にあり、それゆえ、胚培養士の需要もさらに高まりつつあります。
どんな人が胚培養士として働いている?
胚培養士は国家資格ではなく、日本臨床エンブリオロジスト学会や一般社団法人日本卵子学会、一般社団法人日本生殖医学会が認定資格を発行しています。現在は、畜産や生命科学を学んだ方や臨床検査技師の方が胚培養士を目指すことが多くなっています。
胚培養士の意義とやりがい
生殖補助医療は様々な職種が協力し合い行われるチーム医療です。患者様も明るい未来のために、勇気を出して不妊治療に取り組まれ、また様々な事情を抱えながらも仕事と両立し、治療を頑張っている方が多くいらっしゃいます。
新しい命の誕生を心待ちにされているご夫婦、ご家族のために寄り添いながら、医師を中心としたその他のスタッフとともに力を合わせ日々の業務に取り組んでいます。